投稿者「sinkou」のアーカイブ

3月2日(金) 春の扉が開きました。臨時休業のお知らせ。

殊の外、寒かった冬でも青々と葉を茂らせる明日葉や、

顔を出すやあれよという間に、蕾が開いて花が咲いた蕗の薹。

3月に入ると一気に春が押し寄せてくるのですね。

さて、お雛祭りに欠かせないハマグリ。

3月はアサリも、赤貝、マテ貝、プリンとした牡蠣など、貝類が美味しい季節です。

子持ちのヤリイカも店では人気です。ヒラメも相変わらずとれています。

これから、鯛も美味しくなりますね。

心に優しく沿ってくれるあなた好みのお酒を右大臣よろしく早い春の宵をお楽しみ下さい。

3月3日(土)は、臨時休業です。又、よろしくお願い致します。

2月16日(金)     年に1度のランランランチ。

2月も半ばをすぎると、早朝に家を出る時、感ずるのは、空気から受ける季節の変化です。

気温は、まだまだ低いのですが、空気に含まれる海からの香りや、

梅、侘助、やっと顔を出した蕗の薹などが、放つ気が少しずつ空気を和らげているのでしょう。

さて、毎年、2月最後の日曜日は、店前の清洲橋通りをランナーが走る東京マラソンがあります。

今年は25日で、普段の日曜日には店はお休みですが、この日に限ってランチをします。

神港のランチは、片仮名で、楽しい気分を表した名前が付いています。

ウキウキ、ニコニコ、ワクワクと行った具合です。

マラソン時のランチは、その日だけの応援ランチなので、

嬉しく楽しく、身体が動き出しそうで、マラソンですから、

走るに掛けてランランランチにしました。

内容は、通常のウキウキごはんバージョンですが、

いつものワカメのお味噌汁が特別に野菜たっぷりマグロ汁になります。

毎年、この日は応援も辛い程、寒い日が多いのですが、

是非、声援の後はランチを召し上がって、お腹も気分も暖まって下さいね。

ただ、競技中は、前の通りは渡れませんから、

9時を過ぎたら、久松警察の方の歩道橋や成城石井の方に迂回する事になりますから、よろしくね。

ランランラン。

2月8日(金) 天日干しの幸福。臨時休業のお知らせ。

魚や野菜を網で干して乾燥させるのに、

今の時期くらい良く乾いて美味しくなる季節はありません。

神港では、開店当初から、鮪の醤油をベースに下味をつけた鮪の切り身を天日干しにして、

程よく乾いたらさっと焼いて供します。

これは、酒の肴でも、ご飯のおかずにも最高です。

カマス、あじ、イカ、えぼ鯛、鰯の目刺し、など、

生のままたべるより、余分な水分が抜けて味がギュッと濃縮されるので、本当に美味しいです。

今、店で煮物に使っている三浦のこだわり大根の天日干しの切り干しは、

そのまま食べても甘く美味しいです。

生シイタケは、なんと干す事によってV.Dが2倍になるのですって。

果物なども、より甘くなりお菓子の様。干すだけで、ミネラルが2割アップとか。

私は今、誘惑と日々戦ってあえなく負けているのは、お客様が送って下さる自家製の干し芋です。

目や手の届かないところに置かないといけません。お酒の後の甘味にちょっとご馳走しますね。

臨時休業のお知らせ。
2月11日(日).12日(月) 休み
2月16日(金) 夜の営業はお休み。どうぞよろしくお願いいたします。

写真は角の好文堂ギャラリー前の紅枝垂れ梅です。良い香り。

2月2日(金) ワカメ礼讃

去年の晩秋に種を付けた養殖ワカメが、寒中しっかりと成長し、

三浦の漁師さんが届けてくれました。

昨年は、暖冬のせいで天然も養殖も生育出来ず、

特に城ヶ島から相模湾沿いの所は、養殖が始まった以来の不作でした。

それでも東京湾側は、少し収穫できたようです。

アイゴが新芽を食べてしまう害も重なり今年の様子を漁師さん達は心配していましたが、

長い寒波の影響が、良い方に働き、1mを超えたところで、収穫が始まりました。

褐色の海の植物。韓国と日本を除いては余り食されず、

むしろ侵略的外来種として迷惑がられているワカメ。

残念なことに欧米人は、消化する酵素がなく食べられないのだそう。

神港では、良く水洗いしたワカメを熱湯にいれ

鮮やかな緑色になったものを味噌汁や酢の物、サラダでお出ししています。

磯の香りとシャキシャキとした歯ごたえは、今の季節の口悦ですね。

ワカメの茎もメカブもそれぞれ絶品の肴になります。

漁師さん、ありがとうございます。写真は、茹でる前と後のワカメです。

1月26日(金) たしなみの楽しみ

寒中とはいえ、大寒波襲来で東京も予報通りの雪景色。

交通網は大混乱で、ちょっと通勤も無理そうなので、私もお江戸泊まり。

さて、今日の題は、私がこの時期になると書架から出して読む、

素晴らしい本の中に書かれていることです。

それは今から30年以上も前に書かれた暮らしの手帖に連載されていた、

文化功労者でもあり、吉兆の創業者の湯木貞一さんが

日本料理の真髄を家庭料理に取り入れて欲しいと名物編集長の花森安治さんが企画した

[吉兆味ばなし]を本にしたものでそれは見事な本です。

テレビやスマホの画面で料理の作り方を観て作るのとは大違い。本を開く度に襟を正します。

何回も読んでもその度に心に沁みる言葉があり、

今回は、蕗の薹味噌を作るとき、料亭では時間をかけて味噌を練ってゆくのですが、

家庭でも時間のある時、日持ちする味噌を作るときなど

主婦はそのような気長に練ってゆくようなことを心底から楽しい事だと思えるようにならないと、と。

店で、八丁味噌と自家製の味噌を混ぜて、気長にとはいきませんが柚子味噌を作りました。

田楽の上にちょっと、香りと想いを載せて。

写真は今が盛りの三浦海岸の大根干しです。お元気にお過ごし下さいね。

***

寒いこの季節でも特に辛いのは、手足の指もかじかむ早朝でしょうか。

鎌倉建長寺の雲水さん達が裸足に草履、薄衣で三浦海岸駅に寒修行でいると、

思わず頭が下がります。心身を鍛える為、そういえば武道なども特に寒稽古や寒中水泳など今の時期ですね。

今年は、例年より寒さが厳しいのでしょうか、

いつもなら、蕗の薹が顔を出しているのを摘むのが楽しみなのですが、まだ地表に出ていません。

陽当たりの良いところの餅草(ヨモギ)も摘むのが可哀想なほど。もう少しお楽しみは先送り。

立春過ぎに香り高い蕗の薹味噌をご馳走しますね。

写真はヒラメの中骨を干している様子。飴色になるまで寒風にさらします。

1月12日(金) 寒中お見舞い申し上げます。

年明けもあっと言う間に松飾りが取れ、お鏡開きの頃には、いつもの生活になります。

清少納言の枕草子の冬の項には、冬の時期は明け方の身を切るような寒さが良いと、

書かれていますが、私が家を出る6時頃は、

まだ三日月と明けの明星が天に輝き海からの風で身体も凍りそうです。

立春までの寒中は起きる時も気合いが入りますね。

さて、店は成人式の翌日からの営業でしたので、もう漁師さんも寒風の中の漁で、

3キロを超えるヒラメや寒スズキ、カワハギ、タコなどを届けてくれました。

ヒラメは本当に美味しいですね。

スズキも夏の魚かと思っていましたら、今の時期のも、味が良くてビックリしました。

野菜は、暮れから高値安定です。

私は大根や白菜、キャベツなども重いけれど農薬などを減らしているのを

三浦から持って来るようにしています。

今日は、無農薬の大根で作った切り干しを煮てみようと思っています。是非いらして下さいね。

来週18日(木)の夜の営業はお休みになりますので、よろしくお願い致します。

写真は三浦海岸駅の河津桜です。

12月29日(金) 年の瀬が押して来ました。

年末恒例の人形町[歳の市]が始まり新しい年を迎える〆縄や門松、

お供え餅そして干支の戌の縁起物などを売る屋台がたち、

慌ただしい師走の街を買い物の人が行き交っっています。

私はそこで赤葉南天と、赤い実をつけた藪柑子の苔玉を買いました。

これを信楽や備前の小鉢に入れてちょっと置くだけで、

あら不思議、辺りはすっかりお正月モードになります。

さて、魚屋さんや市場は、お正月用の蟹、海老、数の子、イクラ、蒲鉾などの練り物などが並び、

いつも眼にする魚は余り見なくなりますが、

有難い事に、神港では、長いお付き合いの漁師さんや釣り師さん達が

寒風吹き荒ぶ海で獲ったタコやカワハギなどを届けてくれますのでご用意できていますよ。

鮭を鶴岡の加藤嘉八郎酒造さん(大山、十水)さんの特別の酒粕で煮た物や、

ぶり大根や鮪汁などフーフーいいながら召上がる酒肴もね。

今年も一口召し上がった皆様のお顔がホーッと赤味が差して、

笑顔になって頂く嬉しい仕事をさせていただきありがとうございました。

今年の営業は30日のランチまでです。来春は、9日(火)が仕事始めになります。

12月11日(月) 冬の香りにつつまれて。

🎵垣根の垣根の曲がり角、焚き火だ焚き火だ落ち葉焚き〜。

2番の歌詞が山茶花、山茶花咲いた道となる焚き火という題名の童謡がありますね。

ちょうど、今頃の季節でしょうが、現在、焚き火など許可なくできませんし、

昔より暖かいのでしょうか、霜焼けお手手がもう痒い、なんて事もありません。

それでも、落ち葉焚きの火で焼き芋を作って食べた事など、

もう半世紀以上経ってもその時の目にしみる煙や焼けたサツマイモを新聞紙に包んで、

黒く焦げたお芋の皮を剥くと鮮やかな黄色。

火傷しそうに熱いけれど、ハフハフいいながら頬張る美味しさを今でも思いだします。

食は、お腹を満たすのも目的ですが、

これから頂く料理をワクワクしながら待って自分の為に用意されたものを口に運んだ時の、

口福感。ずっと後になっても思い出して幸せを感ずるような

そんなお料理と雰囲気を感じていただける店でありたいと思います。

ずっと気にいるサバが手に入らず作れなかった〆鯖ですが、

やっと丸々した見るからに美味しそうなサバがありましたので、早速〆サバを作りました。

鯖好きさんにはたまりませんね。

定番の鮭の粕煮は、魚屋さんに塩鮭を下ろした時に頭を幾つか取っておいて、と頼んできました。

お楽しみにね。

22日(土)、23(日)はお休みです。

年内は、30日(土)のランチでお終いです。お元気なお顔を見せて下さいね。

ピンボケ写真は山茶花です。

12月1日(金) 師走に入りました。

まだまだと、どこかで高を括っていたものの実際、

スーパーでお正月用のお飾りを置きだしたのには内心、少々慌てました。

今日から、鐘がなって最後の一周のラストスパートが始まるのでしょうか。

神港では、さほど変わらない日常の中に、

この時季ではの酒肴をお楽しみいただこうと心を尽くしております。

海風さんの、釣りもののアオリイカや本カマス、カワハギ、タコ漁師さんが、これはうまいよ、

という1キロばかりの真蛸。

今では高級になった感のある金目鯛ですが、コックリと煮付けると本当に美味しい。

冬の大根、蕪、白菜、甘いネギ、これらのお料理が

寒さで冷えた身体をホッと優しく温めてくれますよ。もちろん、芳醇なお酒を口に含んで。

[恋つづり].
盃に酒を酌み 満ちた湖面に
いとしさを映し口に含む
酒は芳醇に恋文をつづり
酔いに寄り添う
更けゆく秋の夜の
うるわしきうたかた

峠兵太